生涯、自分の歯でおいしく食事をするために
現在、ある程度の歯が揃っている方には、自分の歯が一本一本失われていくことなど、なかなか実感をもって想像することができないかもしれません。厚生労働省が、国民の歯科保健状況を把握し、今後の歯科保健医療対策の推進に必要な基礎資料を得ることを目的に、6年ごとに「歯科疾患実態調査」を実施しています。直近の平成23年の歯科疾患実態調査結果をみると、歯の喪失は、年齢が高くなるほど進み、後期高齢者(75歳~)では、本来持っている歯の数(28本)の半数以上が失われている状況です。

1人平均現在歯数
年齢階級(歳) | 総数 | 男 | 女 |
---|---|---|---|
40~44 | 27.8 | 27.6 | 27.9 |
45~49 | 27.1 | 27.1 | 27.1 |
50~54 | 25.9 | 25.8 | 25.9 |
55~59 | 24.4 | 24.3 | 24.4 |
60~64 | 22.5 | 23.0 | 22.2 |
65~69 | 21.2 | 21.0 | 21.4 |
70~74 | 17.3 | 17.7 | 17.0 |
75~79 | 15.6 | 15.3 | 15.9 |
80~84 | 12.2 | 13.6 | 11.0 |
85~ | 8.4 | 9.2 | 8.0 |
本 |
平成23年歯科疾患実態調査【厚生労働省】
総入れ歯では、しっかり噛めなかったり、食べ物の味を楽しんだりすることができなくなったと感じる人が多いようです。しかし20本歯があれば、おいしく食事をすることができるといわれています。「8020(ハチ・マル・二イ・マル)運動(80歳になっても自分の歯を20本残すという運動のこと)」が推進されているのも、生涯にわたり自分の歯でを噛むことの大切さ、そのためには、生涯20本以上の歯を守ることが大切と考えるからです。
生涯、自分の歯でおいしく食事をするために、お口の健康に目を向けてみませんか?
食生活を見直し、歯のメインテナンスを見直すことで、80歳を過ぎても20本以上の歯を残しましょう。